今回は、Uターンしてみて、見えないけれど感じた違いについてお伝えしたいと思います。
それぞれの役割
なんだか前もって言うのは言い訳がましいのですが、特に性別にこだわる方ではありません。
しかし、Uターンして始めに感じたのは、女性がめちゃくちゃよく働く地域だなあ~と思いました。
Uターンして始めて出来たコミュニティは、すぐに就職したということもあり仕事場でした。
そこはフルタイムでバリバリ働く女性が多かったのですが、家事育児を皆さんほぼワンオペでされていました。
しかし数年過ごすうち気付いたのですが、決して男性が遊び歩いているわけではなく、田舎はけっこう力仕事などがあり男性は男性で手をとられます。
家族の人数分の車がある田舎では、その手入れやタイヤ交換は男性がする事が多く、雪かきなども力が必要です。
私が一番びっくりしたのは、(家庭でなく)職場であっても、草刈りや雪かきなど男性が当たり前に率先してしてくれた事です。
(都会よりまだまだ)不便だからこそ、自分のできる事をする、といった自然と役割分担が出来ている社会だなと感じました。
自己責任や自助努力が叫ばれる現代ですが、出来ないことを知り得意な人に頼む・委ねるという生き方は、ある意味自分をよく知り人として強くないと出来ないことだなと思いました。
距離の取り方
Uターンして一番戸惑ったのは、距離感でした。
それまで私は、無関心でいることが一つの礼儀(マナー)として過ごしてきました。
そんな感覚のまま戻った私に、初めて会うなり、家族構成や住んでいる地域・出身校をきかれ「○○さんを知っているか?」など、共通の知り合い探しをされる事等多々ありました。
慣れていなかった私は、ぐいぐい距離を縮められる感じに恐怖をおぼえました。
今は決して悪気があるわけではない事が分かりますし、付き合い方も私なりに分かってきました。
協力をしなければならない機会が都会よりも多い分、コミュニケーションの一つとして相手の人と為りを知る必要があるのかと思います。
細かく質問されるときは、抽象的にぼかして言うようにしています(笑)
かなり”のらりくらり”が上手くなったと思います(笑)
その土地にあった生き方を尊重
Uターンをして感じたのは、自分の価値観が全てで無いことが改めて分かりました。
環境や条件に合わせた暮らし方、更により良い暮らしにするための価値観などが、各々の地域によって千差万別だということです。それを『風土』というのかなと思いました。
私も5年目くらいからやっとUターン先での風土というものが分かりかけてきましたが、ある程度住まないと分かりません。徐々に風土が細胞の中に浸透していく感じです。
Uターン直後は、今までの自分の世界には無い価値観に戸惑い、強烈な拒否反応を示した私でしたが、あの頃の私に一言言えるなら、「馴染もうと思わなくてよいから、まずは知ろうとすることが大切」ということです。
理解をすれば、納得したり馴染めなくても、過剰な拒否反応やそれによる疲労感・孤立感はなくなります。
知ろうとする姿勢こそが、尊重することなのかと思います。
コメント