タイミング療法

今回は、前回からの続きで3回目の通院時にタイミング療法をするように言われてからの話です。

夫への申出

前回にも書いたとおり、まだ排卵をしていなかったので排卵誘発剤の注射を打ち、医師から「今日か明日タイミングをとってください」と言われました。
少しでも可能性があるならと帰宅するとすぐ夫に打ち明けました。

夫は少しびっくりしながら、でも嫌な顔ひとつせず「チャレンジしてみよう」とのこと。

でもこの日は、私は朝早くから通院し夕方帰宅した頃にはヘロヘロになっていました。
夫も今朝、精液検査で採取したばかり。
若くない私たちはこの日、タイミングをはかれず失敗しました。

翌日

そして迎えること次の日。
その日は仕事が終わって帰る時から、なんだか心がどんよりしていました。
仕事で疲れているのに更に今からもっと大きな山を乗り越えないといけないというプレッシャー。

妊活をするようになってから、タイミングを図ることが本当に苦痛でした。
妊娠するためと頭では思いながら心がついていかず、義務的に申出る事は自分の気持ちはもちろん、夫の気持ちも蔑ろにしているようでしんどかったです。
体外受精に進みやっとタイミング療法から解放されると内心ホッとしたのも正直な所でした。

そんな状況の中お互い仕事を終え帰宅してから、タイミングを図れないかきいてみました。
すると夫が少し間をおいてから「成功する気がしない。身体の状態的に昨日と同じ気がする」「今日ももし失敗したら自信なくなる」とポツリと言いました。

夫は、不妊治療を始めようと決めてから、いつも私の決定を最優先し合わせてくれていました。それが今回初めて無理であること訴えています。それでも”断固拒否”の伝え方ではないのが、私への思いやりであり、通院はせずとも彼なりに一緒に頑張ってくれていることを実感しました。

やめよう!

夫のその一言を聞いて、私は何が一番大切か思い出しました。
治療を真面目にすればする程、ついつい”妊娠の可能性”を第一に考えがちですが、違います。
一番大切なのは今目の前にいるパートナーです。
お互いの事を否定したり支配してまでする治療は、おかしい。
これは綺麗ごとではありません。
「やめよう!今日はゆっくりお酒のもう!!」
その日は二人ハグした後、肩寄せ合いお酒を飲みました。
夫よ、ごめん!!共に進もう。

私は通院をする中で、医師や不妊コーディネーターから直接話をきいたり診察を受けたりと色々な『体験』を通して現場の空気に触れるので、気持ちも自然と盛り上がります。でも実際通院していない夫はよく分からないまま、私からの「あれして」「これして」というタスクをこなし必死でついていこうとしてくれていました。
今回の事がなければ、そのうち夫を置いてけぼりにし、私ひとり突っ走っていたかもしれません。

女性の方が、通院等の機会も多い中どうしても主導になります。
だから時には夫のことで歯痒くなったり、イラついたりする時もあるかと思います。
でも頑張るのは一人ではなく二人だからこそ、自分のペースだけでなく、時には後ろを振り返る事も大切だと気付いた一件でした。

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